こんちわっす!
介護施設で働いて約7年。
介護業界の内情を身をもって経験してきました。
そんな中でも
この職種は本当に大変だなぁ。。
と思う仕事があります。
それが【ケアマネージャー】です!
別名【介護支援専門員】とも呼ばれます。
【ケアマネ】の方が馴染みがありますかね!(^^)!

ケアマネなら聞いた事があるよ!
正式名称までは知らなかったけど。。
今回はそんな「ケアマネージャー」についてお話していきたいと思います♪

📒この記事を読んで分かる事
- ケアマネージャーの役割
- ケアマネージャーに必要な能力
- ケアマネージャーの受験資格
- ケアマネージャーの存在価値
ケアマネージャーとは?
冒頭で
【ケアマネージャー】=【介護支援専門員】
というお話をしました。
厚生労働省の定義では以下の様に記されています☟
介護支援専門員とは、要介護者や要支援者の人の相談や心身の状況に応じるとともに、サービス(訪問介護、デイサービスなど)を受けられるようにケアプラン(介護サービス等の提供についての計画)の作成や市町村・サービス事業者・施設等との連絡調整を行う者とされています。
引用元:厚生労働省
何で国の説明ってこんなに分かりづらいんでしょうか(笑)?
端的に言うと
高齢者と介護施設の間を取り持つ仲介役
もしくは
介護支援のスペシャリスト
こんなイメージですかね!

分かりにくかったらごめんなさいm(__)m
近からず遠からずって所だと思います☺
高齢者が在宅生活を送る上でとても重要なポジションを担います。

仕事内容は多岐に渡る。
高齢者にとっては自分の事を理解してくれる唯一無二の存在なんや!
ケアマネージャーの役割

ではケアマネージャーの役割を一つずつ解説していきたいと思います!
① 高齢者と介護施設との橋渡し役
② 家族代わり
③ 地域連携
④ ケアプラン作成・介護保険給付管理
役割は上記の4つが主になります💡
では順番に見ていきましょう!
① 高齢者と介護施設との橋渡し役
1つ目の役割は「高齢者と介護施設の橋渡し役」
やはりケアマネージャーの一番の仕事と言えばこれですね!
まず大前提として、介護が必要な高齢者は介護保険を使って必要なサービスを受けます。
その際、介護保険の申請や施設の利用申請などを行うのがケアマネージャーです。
具体的な業務内容は以下の通りです👇
- ADL能力の評価
- 必要な介護サービスの精査
- 介護サービスの利用申請
- 担当者会議の開催
- 介護サービス開始後のモニタリング
※ADL能力とは・・・食事、入浴、排泄、更衣、歩行などの日常生活に必要な能力の総称
身体能力の評価から介護施設利用の代理申請、アフターフォローまで、ありとあらゆる業務内容があります💡
これを一手に引き受ける訳です!
かなりの仕事量です😲

介護保険の仕組みって難しそうでよく分からないよね。。

ケアマネージャーはそんな悩みを解決してくれる心強い味方なんや!!
専門的な知識
コミュニケーションスキル
問題解決能力
行動力
など、ケアマネージャーには多種多様な能力やスキルが要求されます!
② 家族代わり
2つ目の役割は「家族代わり」

家族代わり?どういう事?
高齢者といってもそれぞれ生活背景は異なります。
- 一人暮らし
- 家族と同居
- 施設暮らし
ここで問題なのはやはり “一人暮らし” の高齢者です。
身近にサポート出来る家族が居ない場合などです。
では誰がサポートをするのか?
ケアマネージャー です。
もちろんケアマネージャーとして、必要なサービスの依頼や調整は行います☟
- デイサービスへの通所
- ショートステイの利用
- 訪問介護
- 訪問看護
- 訪問リハビリ
- 福祉用具の導入
代表的な例はこんな所です。
しかし、正直これだけでは日常生活を全て支援できるとは言えません。
金銭管理 服薬管理 定期通院 買い物代行
など。
細かい部分を挙げればきりがありません。
この部分の支援を行うのがケアマネージャーという事になるんですね。
これが「家族代わり」と言われる由縁です!

そうゆう意味だったんだ!
これはなかなか大変だね。。
身寄りが無い
家族が遠方に住んでいる
といったケースが多いですね😨
下記の円グラフは実際にケアマネージャーに対してアンケートを実施した結果です💡
引用元:PR TIMES

ケアマネージャーの約7割が「家族代わり」を経験した事があるという統計も出とるで!
いざ働いてみたら思ってたのとは違う・・・
という状況にならない様に前もって理解しておきたい所ですね!
③ 地域連携
3つ目の役割は「地域連携」
「地域連携」と言うと何だか範囲が広い様な気がしますが、かみ砕いて表現すると
【他職種連携】
とも言い換える事が出来ます。
- 医療機関
- 介護施設
- 行政機関
- ボランティア団体
介護施設は元より
健康面を支援する医療機関
介護サービスや生活保護などの支援を行う行政機関
高齢者の社会参加を促すボランティア団体
など、多方面との連携が必要です。
”地域全体で高齢者を支える”
ケアマネージャーも地域支援を行う中のピースとして重要な役割を担っているという事ですね!(^^)!

地域のケアマネージャーが一同に介する「地域ケア会議」も定期的に開催されとる。事例検討や情報共有などを通じて地域連携の向上を目指しとるんや!
ケアマネージャーの他にも、地域連携に欠かせない存在があります。
【民生委員】の存在です!

初めて聞く名前だなぁ?
民生委員とは次の様に定義されています☟
民生委員は、厚生労働大臣から委嘱され、それぞれの地域において、常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行い、社会福祉の増進に努める方々であり、「児童委員」を兼ねています。
引用元:厚生労働省
毎度の事ながら分かりづらい(笑)
要約すると
「地域住民の相談支援を行う者」
と言った感じでしょうか。
街中をパトロールしたり、子供が登校する際に見守りを行っている人を見かけた事ありませんか?
まさにその人こそが【民生委員】です!

見たことあるかも!
あまり気にしてなかったけど、地域支援には欠かせない存在だったんだ♪
民生委員の支援対象者としては次の通りです💡
- 高齢者
- 障害者
- 児童
- 母子世帯
- 生活保護世帯
対象者は幅広く、その中に高齢者が含まれるといった形になります。
超高齢化社会が進んでいる現代社会において、必然的に対象者は高齢者が多くなるという訳です。
高齢者を支援するケアマネージャーにとって、切っても切り離せない関係性とも言えますね😁
④ ケアプラン作成・介護保険給付管理
4つ目の役割は「ケアプラン作成・介護保険給付管理」
これはケアマネージャーとして必須の業務です。
事務的な作業になりますが、欠かせない業務になります。
まずは「ケアプラン作成」について。
こちらに盛り込む内容は以下になります👇
- 抱えている問題や課題点
- 本人と家族の意向
- 援助の方針
- 介護サービスの詳細
- 福祉用具貸与の有無
- 週間予定表
けっこう盛り沢山の内容となっています。
このケアプランが各介護施設の元に届き、利用する際の基本情報となります。
ケアプランに応じてサービスを組み立てるのでとても重要な書類となります!
全てはケアプランから始まる
と言っても過言では無いと思います。

責任重大だね!
僕自身も個別機能訓練計画書を作成する際にケアプランを基にしますが、これだけの情報を整理して文面にするのは大変だろうなぁ~といつも感心しています😲
個別機能訓練計画書や介護施設の詳細を知りたい方はこちらから☟
お次は「介護保険給付管理」について。
少々とっつきにくい名前ですが
介護保険を適正に使用してサービスを受けているか
を確認するという業務になります。
確認事項や作成書類は以下の通りです👇
- 計画通りのサービスが受けれているか
- 利用する介護施設に介護報酬が適正に支払われているか
- 介護施設が利用者から一部負担金を漏れなく徴収出来ているか
- 給付管理票の作成
この作業を利用月の翌月10日までに行い、利用料金や介護報酬金額を確定させる必要があります。
病院や整骨院で言う所の診療報酬・療養費に該当しますね💡
聞いた所によるとこれがまた膨大な量だそうで・・・
この事務作業量がケアマネージャーを目指す人の障壁となっているのでは?
と思ってしまう程ですm(__)m
本当に介護業界は無駄な事務作業が多いです💦
ただでさえ人材不足な状況なのに、自分で自分の首を絞めている感は否めないですね。。
何とかして欲しいものです😨

主要業務の中でも特に過酷と言われとる。。ケアマネージャーとしての真価が問われる部分やな!
ケアマネージャーになるには

ここからは
「ケアマネージャーになるには?」
という部分について解説していきます☝
ケアマネージャーの資格は都道府県が認定する公的資格です。
国が認めている国家資格では無いんですね。

そうだったんだ!
一般的には国家資格ってイメージが強いかも。
従って、専門学校などに通う必要はありません。
一定の条件を満たせば受験資格が与えられます。
こちらです👇
特定の国家資格を持ち、その資格に基づく業務で5年以上かつ900日以上の実務経験があるか、または相談援助業務で5年以上かつ900日以上の実務経験があること
ん~これもまたイマイチ分からないですねぇ・・・
資格取得までのフローチャートも載せておきます!
引用元:AGAROOT ACADEMY
何となくイメージ出来ましたかね?
少々ややこしいですが
5年以上の実務経験・・・5年以上在籍している事
900日以上の実務経験・・・実際に勤務した日数(休日を含まない)
という結論になります。
特にこの900日以上の実務経験という部分が勘違いしやすい部分なので注意が必要です。

“休日を含まない“という点に注意が必要や!
実際に僕自身も過去に試験を受けようとした事がありました。
が、勤務日数が900日に10日間程足らず、その年の受験を諦めた事があります(泣)
「5年以上の実務経験」は既に満たしていたんですが。。
1年待てば受けれたんですが、なんだかんだで今も受験には至っていません😨
将来的にはいつか受けたいとは思っているんですけどね・・・
またやる気が出たら受けたいと思います(笑)
この条件を満たして初めて試験が受けられます。
試験は毎年10月。合格発表は11月です。
試験に合格すると
晴れてケアマネージャーに!
と言いたい所ですがそうはならないんですね💦
その後87時間にも及ぶ【実務研修】を受け、都道府県に研修終了の届出と登録申請をしなければなりません。
登録が無事終了すると証明書が交付され、やっとこさケアマネージャーとしての業務に就けるという流れになります。
道のりが長すぎる・・
気になる試験概要や合格率についても触れておきます☝
①介護支援分野 25問
②保健医療サービス分野 20問
③福祉サービス分野 15問
①を6~7割、②と③を合わせて6~7割、両方を満たして合格
一般的に合格の目安は7割程度と言われていますが
その年の難易度によって基準点が変動する為、確実にこれといった目安はありません。

明確な基準点が無いのは心配だなぁ・・
柔道整復師には明確な基準点が設けられていますからね😲
詳細はこちらをチェック☟
直近5年間の合格率は以下の通りです💡
引用元:ジョブメドレー
2023年までは約20%前後で推移していましたが、昨年は20年ぶりに30%を超えました。
30%を超えたとは言え、合格率は低めですm(__)m

試験自体も難関、合格してからも色々と大変な資格なんや!
ケアマネージャーの現状
タイトルにも書いている通り、ケアマネージャーの数は年々減少しています。
引用元:みんなの介護求人
減少率はそこまで高くはありませんが、今後も減り続けて行く事が予想されます。
その要因の一つとして「ケアマネージャーの高齢化」が挙げられます。
現代の日本は高齢者化社会として言われて久しいですが、ケアマネージャー自体の高齢化も進んでいる状況にあります。
引用元:みんなの介護求人
60歳以上の割合が30%にまで上っている事が分かります。
若手の担い手が少なく、既存のケアマネージャーの高齢化だけが加速しているという訳です。
この世代が近い将来、現役を退いた時には更に人手不足になっていく事は容易に予想がつきます。
人手不足の原因としては
介護業界の慢性的な人手不足
ケアマネージャーの仕事量の多さ
試験の合格率の低さ
などが考えられます。

ケアマネージャーの枠を飛び越えて、介護業界全体で取り組むべき問題とも言えるな。
介護業界の人手不足についてはこちらでも取り上げています👇
今回は【ケアマネージャー】の実態に迫ってきました。
僕自身はケアマネージャーではありませんが、仕事でケアマネージャーと接する機会が多くあります。
高齢者の人生を左右する大変な仕事だなぁ~
と思う反面
人から感謝されるやりがいのある職業だなぁ~
とも思っています!(^^)!
社会からの需要も高く、これからも重宝される存在であり続けるでしょうね!
今日はここまで!
ではまた♪