こんちわっす!
先日、外出していた時の事。
泣き叫んでいる子供の手を引っ張るお母さんを見かけました。
とっさにこんな事を思いました。
「そんな事してたら 肘内障 になるで。。」

肘内障?
聞いた事あるような無いような・・
肘内障とは一般的な呼び名であり
医学的な名称は【橈骨頭亜脱臼】と言います。
平たく言えば【肘の亜脱臼】ですね!
更にかみ砕くと【子供の肘の亜脱臼】になります。
もったいぶらず早く言えよ!って感じですよね(笑)
今回はそんな「肘内障」について理解を深めて頂けたらなぁと思っています💡
特に小さなお子さんがいらっしゃる親御さんに是非聞いてもらいたい内容になっています!(^^)!
今回は主に以下の4つのポイントについてお話していきます👇
・肘内障の発生原因
・肘内障が子供に多い理由
・肘内障になってしまったら
・肘内障の予後

ほな解説していくでぇ♪
解剖学的に見る肘内障
詳細をお話していく前に、肘のどの部位で肘内障が起きるのかを明らかにしていきましょう。
正式名称が「橈骨頭亜脱臼」と言う様に、発生部位は橈骨になります。
- 橈骨
- 尺骨
- 上腕骨
肘関節は3本の骨から構成されており、橈骨はその内の1本になります。
こんな感じです☟

鎖骨と肩甲骨が余計ですが気になさらず(笑)
更にこの橈骨には「輪状靭帯」という軟部組織が取り囲む様に付着しています。
こちらです👇
引用元:なかお鍼灸接骨院
肘内障とは、この輪状靭帯が亜脱臼した状態を指します☝ ※赤い帯状の物が輪状靭帯です
亜脱臼を起こしやすい理由は後述していきたいと思います♪
肘内障の発生原因
肘内障が起こる原因として一番多いのが
「手や腕を引っ張る」
という行為です。
シチュエーションとしては
親が子供の手や腕を無理やり引っ張った時に負傷
というケースが圧倒的に多い印象です😨
この事から肘内障は「親の責任」というイメージを持っている人も少なく無いと思います。

親としてはそんなつもりは無いんでしょうけどね。。
不可抗力です・・
ですが、ある統計によると
「手や腕を引っ張る事で起こる肘内障は全体の50%程度」
という報告もあります。

親の責任だけとは言い切れんで!
その他にも下記の様なケースもあります💡
- 転倒して手を衝く
- 寝返り
- 過度に腕を振り回す行為
意外と色々なケースで発生する事が分かりました。
確かに「手や腕を引っ張る」というケースが多いのは事実です。
ですが、寝返りや遊んでいる最中の負傷など、日常シーンでも十分に起こり得るんですよねm(__)m
僕自身も整骨院で働いていた頃、寝返りが原因で負傷したというお子さんを治療した経験があります。
当時の僕にも ”腕を引っ張った際に負傷する” というイメージしか無かった為、けっこう面食らった記憶があります😲
いい勉強をさせて貰いましたね!!

寝返りでも起きるんだ・・・
けっこうナイーブな怪我なんだね。。
肘内障が子供に多い理由

では何故「肘内障」は子供に多いのか?という点を深堀りしていきましょう。
個人的な見解としては以下の3点が大きく影響していると考えています☝
① 骨が柔らかい
② 輪状靭帯が未発達
③ 自制が効かない
一つずつ解説します!(^^)!
① 骨が柔らかい
1つ目の理由は【骨が柔らかい】
子供の骨は大人と比べて柔軟性に富んでおり、柔らかいといった特徴を持っています☟
- 水分量が多い
- 骨膜が分厚い
- 骨密度が低い
- タンパク質を多く含んでいる
- 骨端線の存在
柔らかいが故に、外力が加わると「グニャ」っと曲がってしまうんですね。

別名【若木骨折】とも呼ばれとるで!
肘内障の場合に置き換えると
橈骨頭の部分が曲がってしまい、骨の表面を覆っている輪状靭帯の一部が外れた状態に陥る
これこそが “子供の肘の亜脱臼” と言われる由縁になります。
大人の場合だと骨が曲がらずポキッと完全に折れてしまうんですけどね・・
② 輪状靭帯が未発達
2つ目の理由は【輪状靭帯が未発達】
こちらも骨と同様、子供の輪状靭帯はまだ発達段階にあり不完全です。
輪状靭帯が橈骨頭の周りをしっかりと覆えていない事が原因で肘内障に繫がると言われています。
覆えていない理由としては
- 橈骨頭の未発達
- 輪状靭帯の強度不足
- 輪状靭帯の張力不足
などが挙げられます☝
輪状靭帯の発達不足に加え、橈骨頭自体の成長具合も重要なファクターになります。
お互いを補い合って機能性を維持している為、表裏一体の関係性とも言えますね☺

子供は大人と違って未発達な部分が多いんだね。

成長段階によって症状は様々や。
将来の為にも慎重な診断や治療が必要やで!
③ 自制が効かない
3つ目の理由は【自制が効かない】
こちらは解剖学的な部分とは違い、子供の性格や特性からとも言うんでしょうか😲
子供は「危機管理能力」に乏しいです。
遊んでいても無茶をしたり、周りの言う事を聞かないという事です(笑)
こんな場面をよく見かけませんか?
- 公園などの遊具にぶら下がる
- 友達同士で腕を引っ張り合う
- 走り回って転倒して手を衝く
どれもこれも肘内障になりやすい事ばかり・・・
まだまだあるかも知れませんが今思いつくのはこんな所ですm(__)m
子供なので仕方ない部分は否めませんが😨

僕も子供の頃はやってたなぁ。
今思うと危ない事をしてたんだなぁ。
対策法があるとすれば
親や周りの大人達が安全な状況に導いてあげる
事くらいですかね!!
肘内障になってしまったら
肘内障にならない事が一番ですが、どれだけ注意していも残念ながら負傷してしまう事はあり得ます。
肘内障を起こすと痛みや恐怖心から子供はパニック状態に陥る事が多いです💦
ですが大人の皆さん
ひとまず落ち着きましょう!
冷静になりましょう!!
まずは子供の状態を冷静に観察する事が大事です。
- 腕を下げたまま動かさない
- 腕を押さえて痛がる
- 手を挙げる動作をしたがらない
- 痛みの訴えは曖昧
- 患部の腫れや出血などは無い
きっとこんな状態に陥っているはずです。
どれかに当てはまれば肘内障になっている可能性が高いです。。
おかしいかな?肘内障かな??
と思ったら医療機関を受診しましょう。
素人目線で判断するのは危険ですからね😨
受診する医療機関としては
①整骨院
②整形外科
が良いかと思います!
①整骨院は怪我を治す専門家の柔道整復師が在籍。
亜脱臼した靭帯を元通りに整復してくれます。

整骨院は医療機関の中でも一番身近な存在や。診療時間外でも緊急で対応してくれる院もあるで♪
柔道整復師の詳細はこちらになります👇
整骨院選びのポイントも合わせてどうぞ♪
②整形外科には医師が在籍。
レントゲンやエコー検査などで医学的診断・整復を行ってくれます。

整形外科の最大のメリットは医師の診断と治療を受けれる事。
やっぱり安心感が違うな♪
どちらを選ぶかは個人の判断にお任せします!(^^)!
僕はどうしても整骨院を忖度してしまいますが(笑)
肘内障の予後
肘内障になってしまった親御さんからよく聞かれる質問があります。
「これから先も再発しやすくなるんですか?」
これは来院された親御さんからほぼ100%聞かれた質問ですね😲

親としては一番気になる所だよね!
この質問に対する答えはこうです。
「安心して下さい。再発しませんよ!!」
どっかで聞いたフレーズですね(笑)
ただし、条件付きにはなります。
再発しなくなるのは小学校に入った頃くらいが目安になります。
肘内障の好発年齢として
【2~6歳までの未就学児】
に発生しやすいという統計があるからです。
この年齢を過ぎると骨がだんだんと強くなり、輪状靭帯も発達してきます。
十分な強度に達すると亜脱臼する事はほぼ無くなりますからね☺
大人の体に近づくにつれて再発のしようが無くなっていく訳です!(^^)!
小学校に入学する頃までは、親や大人達が再発しないように見守ってあげる様にしましょうね♪

良かったぁ!!
成長と共に再発はしなくなるんだ♪
肘内障を防ぐ為に
子供は自分の身を自分で守れません。
肘内障を未然に防ぐには親や大人の力が必要です。
遊ぶ環境を整えてあげる
目の届く範囲で見守ってあげる
危険な事はしっかりと説明してあげる
などのリスク管理が重要です!
大切な我が子の為、未来ある子供達の為に出来る範囲の事をしてあげましょう!
これからはイベント事が多い夏が到来🎆
外出する機会も増えるでしょう。
肘内障に加え【熱中症】などにも十分気をつけて楽しい思い出にして下さいね!
熱中症の対策法も載せておきます👇
今日はここまで!
ではまた♪